2022年3月8日火曜日

ジェンダーレス制服の導入について


新潟市議会2月定例会は2月17日から3月30日までの会期で議事が進んでいます。きょうで一般質問が終了しました。各議員それぞれの問題意識、提言はいつも勉強になります。


中央区選出の松下和子議員のLGBTQなど性の多様性の啓発についての質問が印象に残ったので紹介します。スラックスやスカートなど男女別の制服指定を選択性にするべきではといった趣旨でした。新潟市の答弁はこうでした。


「現在、本市の中学校、高等学校では校則の見直しが進められています。令和3年10月には、教育委員会が「校則の検証・見直しに関するガイドライン」を発出し、その中で、見直しの観点のひとつとして「ジェンダーの多様性に配慮し、男女間できまりの差を小さくし、可能な範囲で選択性を導入する」ことをあげました。令和4年2月の時点で、3分の1の中学校・高校が制服の男女の指定をなくし、選択性を導入しています。また、4割の学校が女子のスラックス着用を明記するなど、配慮が進んでいます。現在見直しを進めている学校も多く、今後この動きは広がっていくと期待しています

 男女の性差を感じさせないデザインのジェンダーレス制服は、いくつかの学校でも導入を検討していると聞いています。各校における校則見直しの過程で生徒、保護者、学校の合意形成が図れれば、導入していくべきだと考えます。


松下議員が実際に市民から寄せられたジェンダーについての悩みを紹介しながら質問。すると答弁にあたった池田浩教育次長も、かつての教え子と卒業後に会った時、ある教え子がジェンダーについて悩みを打ち明けたことがあったと発言。それに対して、同級生たちは冷静に、あたたかく受け入れた様子を見て、感動したことを紹介しました。


本当に多くのひとが差別や偏見に悩み、苦しんできて、いまも続いている部分は大きいと思います。それに対して、社会の変化はほんとうにゆっくりかもしれませんが、それでも少しずつ着実に変化していっているんだなと感じられた質疑でした。