2020年4月23日木曜日

角田山麓で前方後円墳の新発見

角田山に前方後円墳

角田山の北側先端部の尾根で、あらたに前方後円墳が発見されたことが4月5日付けの新潟日報に掲載されました。

前方後円墳は、大和政権が重要視した地方の有力者の墓です。これまで県内では7基が確認されていましたが、今回で8基目となりました。新潟大学の橋本博文教授によれば、西蒲区竹野町の前方後円墳「菖蒲塚古墳」が造られた4世紀後半ころよりも早くに造られたのではないか、とのことです。

弥彦神社をはじめ周辺には宗教的に重要な史跡が点在しています。国上山、弥彦山、多宝山、そして角田山周辺はわたしたちの先祖がはじめに住み着いた場所で、死者と生者を結び、心の拠り所となってきた場所でもあります。

そういった聖地としての角田〜弥彦山塊という視点で過去に雑誌、新聞等でわたしも取材、執筆してきたので、非常に興味のある発見です。今後さらに研究、整備が進み多くの市民に親しまれる場所になるといいなと思っています。

以下にじっさいに古墳まで歩いて行ったときの写真を載せますが、全国に緊急事態宣言が出される前のものです。いまは頭の片隅に置いておいて、すこし落ち着いた頃に思い出したらぜひ足を運んでみてください。

古墳の下にある妙光寺さんに臨時駐車場があります
小川院主の案内にて
古墳先端部より撮影
古墳側面
ヤブをはらうと、海上からもよく見える場所に位置しています

かつては海上交通によって多くの交易がなされました。ブラタモリでタモリさんが堺市の百舌鳥古墳群を歩いた際も、海上からの視認性のことを話していましたね。日本海の歴史にきざまれた「海の道」もたいへんに興味深いところです。