2020年2月23日日曜日

「ヒナガタ農学校」で丹治史彦さんとトーク

丹治史彦さん(右)と

2月23日、「鄙潟樂(ヒナガタガク)」に参加してきました。同イベント内の「ヒナガタ農学校」というトークセッションのうち「地方と編集」のゲスト・丹治史彦さんの聞き手を務めさせていただきました。

おもに滋賀県近江八幡のたねやが発行する『ラコリーナ』の編集エピソードについて伺いました。

取材対象の土地と人に敬意をもって関係し続ける丹治さんの編集姿勢を知ることができました。当然ですが、奇祭や珍スポット、名物おじさんを見つけて騒ぎ立てるようなことはありません。

『ラコリーナ』はたねやの広報誌ではありますが、開くと近江八幡という土地が、どのような気候、風土、歴史、そのうえに脈々と重ねられてきた人々の暮らしによるものかを丹念な取材でひもといています。

そこにはまず、たねや社長の「近江の豊かさ、美しさを共有できるような冊子を」という依頼がありました。たねやはお客様、仕入れ先、会社を置く近江八幡という土地と持続可能性を保った事業展開をしています。

丹治さんはたねやの考え方をこう紹介していました。

「自然に学ぶ」「たねやの菓子は、土からできている」「土地に恩返しをする」「森をつくる」「ここにしかないものを」「お客さまの喜ぶ顔のために」。

まさに丹治さんら編集チームもそれに呼応するような姿勢で取材・編集を続けています。

「編集者は血液のような存在」という丹治さんの言葉も印象的でした。『ラコリーナ』は何冊かもっていて読んでましたが、誌面から受ける印象を裏付けるような話でした。

まえから話を聞いてみたいと思っていた方だったので、個人的にもいい機会になりました。

ありがとうございました。

また、終わった後には、来場者のひとりから「Life-mag.も発行がはじまった頃から知っています。新潟にもこういう雑誌があるんだってすごく嬉しくなりました」と声をかけていただきました。あの時の仕事が、どこかで、だれかの背中を押していたんだと知ることができてわたしも嬉しかったです。こういうのはごくまれにいただくご褒美のような言葉。また地道に頑張れます。

主催者の方々からはお土産もたくさんいただきました。

ほんとうにありがとうございました。