2019年8月17日土曜日

「潟の記憶展 そこでは風土と生活と人がいつも握手していた」

砂丘館入口

8月6日〜10月6日の会期で「潟の記憶展 そこでは風土と生活と人がいつも握手していた」が始まりました。会場は中央区西大畑町の砂丘館です。

旧巻町にあった「鎧潟」にまつわる展示です。鎧潟は農地拡大を図るため1958〜1966年にかけて行われた国営干拓事業によって姿を消した、かつて西蒲原にあった潟です。

度重なる水害に悩まされてきた西蒲原の大地は、昭和の大規模な治水事業によって、美田に生まれ変わりました。西蒲原には「制圧」すべき対象としての大地、自然があり、しかし、その一方で姿を消した鎧潟には自然との「交渉」の仕方、知恵もまたあったのだと思います。鎧潟を含めた周辺地域では農業、漁業、採集、狩猟を組み合わせ、生業とする暮らしがあったのです。

今回の展示では鎧潟によって豊かな感性を育んだ4人の作品が展示されています。水景クリエーターの天野尚さん、写真家の石山与五栄門さん、詩人の国見修二さん、画家の樋口峰夫さんの作品です。

また、鎧潟での記憶を持つ方々へのインタビュー音声(と写真)も聞くことができます。わたしの同級生の祖父・岡本徳栄さん(西蒲区遠藤)も登場しています。

新潟市にはどのような自然が残るのか、その付き合い方、活かし方はどうするべきか。いろいろと考えさせられるいい展示でした。

会期も長いのでまた行ってみようと思います。

近くに行く機会があればぜひ足を運んでみてください。

[砂丘館]https://www.sakyukan.jp

インタビュー録音
鎧潟のパネル写真。上を歩けます
アクアデザインアマノによる水槽
漁具などの展示
チラシ
どっぺり坂から。展示をみた後、新潟まつり民謡流しに参加しました