2019年8月28日水曜日

「歴史まちづくり法」の勉強会

歴史まちづくり法勉強の様子

8月9日13:30〜、新潟市議会内にて「歴史まちづくり法」について勉強会が開催され、参加してきました。中央区選出の内山航議員にお声がけいただきました。

歴史まちづくり法とは、歴史的建造物とその周辺地域、そしてその街に根付いた祭りや伝統行事などの維持、整備に対して、国が補助を出す制度です。ただし、この法律の適用には、自治体が「歴史的風致維持向上計画」を策定し、国の認定が必要になります。

新潟市内には国の重要文化財として中央区に萬代橋、県政記念館、旧新潟税関庁舎、南区に旧笹川邸、西蒲区に種月寺があります。名勝としては、中央区に旧齋藤家別邸、白山公園があります。中央区の新潟島に集中しているといえます。

この法律が適用されれば、建造物そのものだけでなく、その周辺地域のハードとソフトの整備に国から補助が付くことになります。例えば、無電柱化をしたり、石畳の道路を整備したり、または伝統的な祭事といったことに使うことができます。

今回は「新潟まち遺産の会」の方々を招いての勉強でした。会から画廊経営の大倉宏さん、大学教授の岡崎篤行さん、建築士の伊藤純一さんの3人から来ていただきました。

新潟まち遺産の会:http://machi-isan.blog.jp

歴史的な街並みの保存、活用に向けて積極的な活動、提言を続けている団体です。

この法律は、平成20年11月に施行したもので、すでに全国で60を超える自治体が活用してまちづくりを進めています。早い頃の認定には石川県金沢市、岐阜県彦根市、三重県亀山市などがあります。隣県では山形県鶴岡市、福島県国見町、磐梯町、桑折町などがあります。また、佐渡市も認定、活用に向けた動きがあるとのこと。

新潟市でいえば新潟島、古町地区が指定地区にあたると思いますが、西蒲区には種月寺があります。種月寺のある石瀬地区は岩室温泉地区の隣になります。両地区を合わせて重点区域に指定して整備を進めていってもらえたらな、と思いながら話を聞いていました。

同会の岡崎さんによれば、他の自治体では国土交通省所管のこの「歴史まちづくり法」と文化庁の「伝統的建造物群保存地区」「重要文化的景観」などの法律を組み合わせて活用しながらまちづくりを進めている自治体も多いそうです。この積極的な活用には西日本の自治体が多いとも...。

一方では、参加していた先輩議員の助言から、新潟市において事業化するには様々なハードルがあることもわかりました。新潟市においても活用できるのか、また少しずつ勉強していきたいです。

まち遺産の会のみなさま、内山さん、ありがとうございました。