2019年10月24日木曜日

出張円盤レコード寄席「人生」at 柿の種

西蒲区巻「柿の種」

西蒲区巻のレコード屋「柿の種」で開催された「出張円盤 レコード寄席 人生編」に行ってきました。東京・高円寺のショップ「円盤」の店主・田口史人さんが各回テーマに合わせたレコードをかけながら、音楽家の人生や時世を解説するイベントです。

去年、「日本とタンゴ編」に参加して衝撃を喰らいました。タンゴが日本に入ってきた時代背景に音楽家の半生を重ねながら、レコードをかけ、語られた濃密な3時間でした。

今回は「人生編」。レコード制作の営業や音楽雑誌の立ち上げなどに携わった「赤星建彦」の半生が時代背景とともに語られました。

音楽だけでなく様々な話題が猛烈なスピードで消費されていく中、現代社会が放り投げてきた人と人のささやかな交歓を、時代の深海に素潜りしてすくいあげ、紹介してもらったようでした。

スズキヘキ 童謡

最後は、仙台の童謡作曲家・スズキヘキのレコードを紹介して締め。

終了後の店内
スペクテイター

終了後、田口さんが寄稿した『スペクテイター』を買いました。そこで田口さんが惹かれるものを以下のように書いています。

「町を活性化して外から人を呼び込もうとする人たちから伝わってくるものより、いま、目の前の人と暮らしを受け入れながら、ただの一人としてそこで生きている人たちから生まれたものに興味があります。どうしたって滲み出てしまった個人的な事情や状況、背景が魅力的に感じるものたちです」

わたしが2008年にLife-mag.創刊にいたった衝動に言葉を与えてもらったかのような、共感する箇所がほかにも多くありました。

JR巻駅

行き帰りともにJRにて。「柿の種」は巻駅から徒歩3分ほどです。