2019年7月22日月曜日

長野県飯綱町「苔翁寺(たいおうじ)山門」も越後大工

越後間瀬宮大工資料館

西蒲区新谷の間瀬宮大工資料館に今度は、長野県飯綱町教育委員会の方々が訪ねてきました。同町の指定有形文化財「苔翁寺(たいおうじ)山門」の調査だそうです。

棟札によるとこの山門は、1798(寛政10)年6月の建築で、棟梁は「越後角海 山添治郎右衛門」と地元の芋川村駒村儀左衛門。ほかに山添の弟子が「6人」と現地の職人衆らが携わったそうです。

7月19日14:00頃〜、生涯学習係の小山丈夫係長はじめ苔翁寺住職など12名で「越後大工」について調べるための視察でいらっしゃいました。

わたしは新潟日報『おとなプラス』で、角海浜出身で宮城県の設計技師を務めた山添喜三郎、福島県檜枝岐はじめ会津地域で活躍した越後大工(その中心にいた間瀬大工)を取材したことがあったので、『おとなプラス』をお渡ししてきました。

編集者として、市議として、地域間の文化交流の架け橋になれたら幸いです。

また、飯綱の方々に、新潟県田上町で文化財の修復を専門に手がける「仏像文化財修復工房」の松岡誠一さんも同行していました。松岡さんも「県立博物館等で特集が組めるような歴史・文化遺産だと思うんだけどなぁ」と話していました。

わたしも間瀬大工が結んでくれた各地域とのご縁を辿り直し、途切れそうになったその糸を結び直すのは面白そうだなと感じています。郷土の先人が研ぎ澄まされた技術で残してくれたものは、100年、200年の時をこえ、土地土地の暮らしに根付き、ときに心のよりどころとなり、そして「文化財」となるほどのものです。

そんな西蒲区の先人をあらためて誇りに思いました。


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おまけ。墨で描かれた図面2枚。資料館展示品より。

新潟のアニメ・漫画文化の原点ともいえるのではないでしょうか。